ダンスが生活の一部

前に、外国人たちがストリートダンスはストリートで自然にまねしておぼえていくもので、レッスンでおぼえるものじゃないと言ってたことや、ラテンアメリカ人がラテンではダンスは生活の一部でありダンスなしのパーティはありえない、ナチュラルに踊るものである、という発言について書きました。

日本に住んでるラテンアメリカ人に、「どうやって踊れるようになったの?」と質問したことが何度もあります。

「お母さんのおなかの中にいたときから音楽きいてたし踊ってた」
「サングレ(血)だから」
「ラテンではいつも週末はホームパーティで踊るし、なにかあれば踊るから、家族とか友達が踊ってるのを見ておぼえた」
「ものごころついたときからもう踊ってた」

という答えが返ってきます。


そういえばラテンアメリカの独立記念パーティに行くと、妊婦さんをみかけます。パーティにはバンドとダンスがはいってるんだけど、妊婦さんもサルサ踊ってました。

ラテンディスコには深夜でも子連れで来てる人もいます。
ラテンアメリカ人が集まるパーティでは子供連れでやってきてみんなが「Baila Baila(踊れ、踊れ)」と言って、幼児を抱きかかえながら踊ったり、幼児の手をとって踊り始めます。

小さい頃からリズムが体に入ってるから、まだ幼児なのに腰ふってレゲトン踊ったり、メレンゲ踊ってる子もいるし。

you tubeでBailando salsa, bailando bachata などで検索してみたら分かるけど、ラテンアメリカ人は家で踊ってるシーンが多いです。
とにかくホームパーティが多いし、なにかといえば飲んで踊る。
恋人や夫婦だけじゃなくて、ママと息子や、兄と妹、いとこ同士、友達、おじいちゃんと一緒に、いろいろ踊ります。


ラテンアメリカ人たちと一緒にいると、朝起きたらほんとにすぐ音楽かけて、一日音楽が流れてる。
週末になると家に友人や親せきが集まってきてビールを飲みながら音楽かけて踊りだしちゃう。
こっちの手をとって踊ろう、踊ろう言ってくるんですよ。

私が料理しているとサルサかけて踊りながらキッチンに入ってきて、こっちが料理してる手をとって踊ろう、踊ろうというので、キッチンで踊ることもよくありました。

まさに、 「おうちサルサ」 ですね。


ダンスは自己表現。enjoyするもの

NHKの cool japanという番組知ってますか?
日本に住んでいる外国人を集めて、日本の文化や日本にしかないもので、外国人からみて 「COOL!(かっこいい)」と思うもの(もしくは思わないもの) について語る番組です。
http://www.nhk.or.jp/cooljapan/

このまえたまたま見たら、「ダンス」についてやってました。

ダンススタジオで開講してる、日本の子供たちのHIPHOPダンス教室について議論が白熱しました。
HIPHIPが好きで夢を持ってがんばってるのはすごいと思うけど、どちらかというと母親のほうが一生懸命でやらせてる感じ。小さいころからあんなに必死で努力していて、驚き!

他の国では、小さいころからあんなにたたきこんで教え込んだりしない。
日本はやっぱ違うな~、 って言ってました。

インド人が「うちの子は、駅のホームでHIPHOP踊ってる学生たちを見てて、家でまねして踊れるようになったよ」といったら、アメリカ人が「それが本当のおぼえかただよ。だってアメリカではHIPHOPはあくまでもストリートダンスなんだから、ストリートで踊ってるうまい人のを見ようみまねで覚えてみんな踊れるようになった。だからあれはスクールに通って習うもんじゃない」といいました。

そのほかに彼らがテレビでいってたことは、

*日本は ダンス とはレッスンで一生懸命学ぶものになっている。
レッスンでは必死に先生のやることについていくだけ。
日本人はまじめだから教えられたとおりにきちんとやってがんばってる。

*日本人はそれにパラパラとかみんなで一緒の踊りをするのが好きだ。
自分の個性や自己表現はしづらい。

*外国ではダンスはペアダンスが多いからカップルでやってきてカップルで踊るのが普通だけど、日本人は一人で来てそこにいる人と踊る傾向がある。

*海外では、ダンスは普通は家族や友達から教えてもらったり自然と学ぶものだ。
ダンスは自己表現だし、enjoy するもの。
ナチュラルなものだ。

*なのに、日本では技術向上にやっきになっていて、あれじゃとてもenjoyなんてできないよ。


そしてコロンビアやブラジルなどラテンアメリカ人たちがこう言いました。

ラテンではダンスは生活の一部。
私のお母さんは、朝起きたらすぐラジオをつけて、音楽に合わせて歌いながら体でリズムをとって踊りだす。

日本ではパーティはただ飲み食いやカラオケとかだけど、あれは信じられない。
ラテンアメリカではパーティにはダンスがつきもの。ダンスがないパーティはありえない。
とにかく家族でも友達でも集まれば音楽をかけてダンスになる。
いつも踊るから、自然とダンスをおぼえていく。

ダンスは自己表現なのに、日本人は習った通りにしか踊らないし、自分の感情やパッションを表現しない。。。。 とコロンビア人が言ってました。

そこにでていたコロンビア人女性は、コロンビア大使館の人に似ています。もしそうだったら、何度かしゃべったことあります。
コロンビアのイベントでは、もちろんサルサの国のコロンビアだからサルサのイベントもあり、その女性もイベントを主催してました。サルサイベントにはたくさん日本人も来てるし日本人によるパフォーマンスもある。だから日本人が踊るサルサも知ってます


その番組で討論されていたことは、日本でのサルサ界にもあてはまるような気がします。

サルサは本来ストリートダンスだし、ラテンアメリカ人にとっては生活の一部なんだけどね…


HECTOR LAVOE

さて、サルサのlegend歌手、 HECTOR LAVOEのつづきです。

MARCとHECTORがどう違うのかわかりましたか?

私は彼の歌を何度も聴いたけど、HECTORの声には味があるし、心にぐっときます。
悲哀とか、退廃的で自滅的な感じがします。


私はマーク・アンソニーが大好きです。
彼の曲は毎日聴いてますし、ファンです。

でもかわいそうだけど、HECTORと比べるとひいきめに見ても違いが分かってしまう。
たぶんMARCはきれいすぎる、クリーンすぎるんだと思います。

HECTORは退廃的な雰囲気だけど、すごくSABORを感じるのです。


サルサの有名なインストラクターさんの踊りを見たときに、ダンスの技術的には上手だけどクリーンすぎておもしろくないなと思いました。
けれどたとえば、アルゼンチンの街角でおじいちゃんが踊るタンゴは華麗ではないけれど、SABOR(味)やその人の人生感を感じるでしょう。
そういう違いです。


ラティーノになんでHECTORが他のサルサシンガーと違って特別なのか、ときいてみました。
彼って、マーク・アンソニーや他のサルサ歌手みたいに朗々とうたいあげてないじゃん、と。
どっちかというとしゃべるように歌ってるんじゃない?

そしたら、「そのしゃべるように歌うのが特別なんだよ」という答えが返ってきました。

HECTORは人生の真実を歌うんだ。
そんなことをできるのは彼しかいない。

俺達ラティーノにとって、歌はその意味がすごく重要なんだ。
歌詞を味わいながら聴いてる。
HECTORの曲の歌詞にはすごく意味がある、だから素晴らしいんだ!

といいました。



エルカンタンテ の主題歌の El Cantanteも、自分は歌手で人生の喜びも悲しみも歌う。みんなから讃えられるけど、そのかげに隠れて僕が悲しんだり涙しているなんて誰もきいてくることはない、でもみんなのために僕は歌う、というような内容だと思います。

この曲を聴いてると彼のこころの叫びがよくわかって、こちらも悲しくなります。

その歌のように彼は大スターだったのに、どんどん自滅の道を歩んでいきました。一度はビルから飛び降りて自殺しようとしたし(死なずに未遂に終わった)、ドラッグでHIVに感染しまだ若くしてエイズで亡くなりました。

ラテンアメリカ人のおじさんたちが涙を流しながら彼の曲を聴いている、というのがわかるでしょう。
彼らはHECTORの曲で踊るときはそういうふうに感じながら踊っているのです。
だから、HECTORの曲で高速スピンサルサで踊ってる人をみると、あーあ… と首をふっています。


さて前回紹介した彼のアルバムで、私が好きな曲に 「 Periodico De Ayer」があります。




これは、 昨日の新聞、っていう意味。

なんで昨日の新聞ってラティーノにきいたら、「あのさ、昨日の新聞って読みたい?」
「いや別に」
「でしょう? もう昨日の新聞なんて情報古いから読みたくないじゃん。 女もそれと同じ。過去の女なんてもう読みたくない、君(元彼女)になんてもう愛はない、いらない、っていうことなんだよ」っていいました。

確かに

Tu amor es un periodico de ayer

ya yo no quiero leer.

ya no te quiero.

君の愛は昨日の新聞と同じ。もうそんなの読みたくない、君にはもう愛はない、って言ってますね。



EL CANTANTE エルカンタンテ

映画 エルカンタンテ (EL CANTANTE)の日本での公開がはじまりました。もう見ましたか?

映画のオフィシャルサイトは 
「ココ」
映画の予告編も見られます。


サルサの帝王、Hector Lavoeの生涯を描いた映画で、サルサスターのMarc AnthonyがHectorを演じていて、奥さん役はMarcの実の奥さんであるジェニファー・ロペスがやっています。

サルサ界のトップシンガーと言えば、女はセリア・クルース、男はHector Lavoeとラティーノがいってました。
おいおい、トップシンガーって他にもいるだろ、と思う人もいるでしょうが、ラティーノには結構Hector Lavoeが人気です。
そのラティーノのお父さんやおじいさんの世代にとっては、大スター。

パパやおじいちゃんが、彼の歌を聴いてよく涙を流していたよ、よくレコードを聴いていたよ、という話がでます。

カリスマサルサシンガーといえば、Hector Lavoe です!



ところで、この映画ではMarc Anthonyが歌を歌っています。 コンサート中のHectorの独特なしぐさ(たとえば水を飲むとか歌い方とか)は、ちゃんとまねしています。
外見もどことなく似ています。

しかし、
この映画のMARCの歌、ラティーノスたちからこきおろされています。
You tube では、Hector の歌と、Marcが歌った歌と二つ並べて比較して、ぼろくそに書かれていました。
マーク・アンソニーだって現代のサルサトップスターなのに、そこまで言われたらかわいそう。擁護側は、マークはへクトルを尊敬しているからこそ、この映画を作ったのに…と弁護していました。


では、マーク・アンソニーが歌う 「エルカンタンテ(El Cantante)」。
映画のシーンから





次に へクトル・ラボーが歌う、同じ曲です。
もちろんこっちがオリジナル。







違いがわかりましたか?








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